31 やきものの流れ
2008年 12月 20日
日本においても、5世紀ごろには、すでに、ロクロ成形、釉薬、窯が使われていました。鎌倉時代の瀬戸では、すでに、1200~1300℃の粗陶器が焼かれています。室町になり、瀬戸、常滑、信楽、丹波、備前、越前の、六古窯を中心に発展し、桃山時代は美濃を中心に、茶道の勃興と共に、志野、黄瀬戸、織部、瀬戸黒ら日本独自のやきものがつくられ、この流れが、京都、信楽、伊賀、備前、唐津に広がり、多くの名品がつくられていくのです。
いつの時代も陶工は、山野をかけめぐり、土や石を探し、つくっては失敗して、つくっては失敗してをくり返し、その中から土石の性質を学び、炎と格闘しながら、やきものづくりを続けて来ました。
変わって現代は、電話一本で、全国の原料が届けられ、マンションの一部屋でコンピューター制御の窯焚き。時代の移り変わりはすごいものです。果たして10年後、陶芸の世界はどうなっているのでしょうか。