44 土を寝かす
2008年 12月 21日
1.粘土の中には、1g中平均1500万ものバクテリアがおり、湿気があると、どんどん繁殖します。これにより、粘土の可塑性が増してゆく。しかし、バクテリアも生物であるから、栄養が必要です。有機物の多い粘土であれば、問題ないのですが、少ない粘土は、人工的に砂糖等を2%添加して寝かすと良いでしょう。
非常に成形しにくい粘土も、3年寝かすと、成形可能となります。
2.寝かすことにより、水が最も微細な粒子群の間にまで浸透して、均一になっていきます。実は、この浸透分散作用を瞬時にやってしまうのが、真空土練機。真空中では、水は蒸気の形となり、微細な粒子間に一気に浸透していきます。自然界では、3年程かかる作用を数秒でやってしまう、魔法の道具なのです。だから、一般の製土は、必ず、真空土練機を通して練り上げられます。その為、そのまますぐに扱えるのです。
これを知った時、改めて科学の力はすごいと思いました。