昔は窯場の職人のことを「窯ぐれ」と言った。全国の窯場を渡り歩き、今、尚、陶工、原料屋として、昔ながらの窯場の知識、技術を唯一引き継ぐ小川哲央の随筆をお楽しみ下さい。 (2012年3月改訂しました)


by ogawagama

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14 食器

 日本料理は、そのものの味の良さにこだわるのはもちろんですが、それ以外に、視覚による美しさも大切にします。美しく配列して、見せて、感じさせ、食べてもらう。つまり、まずは眼で味わうもの。料理を盛るにも色彩を考慮して配することはもちろん、それと同時に、その器と調和していなくては意味がありません。

 日本料理は器も料理の一部と考えています。器は模様がないのが本当であって、器に模様があっては、かえって料理をキズつけてしまう。模様のない無地の器に盛って、その料理が絵になることが理想です。
 しかし、現実にデパート売っている器のほとんどに、模様がついています。店員に聞いてみると、「一般のお客様は模様がないと買わない」からだと言う。しかし、分かる人であれば、魚皿に魚の模様が描いてあっては、もはや使えません。笹や草の絵があっては、料理の方でツマやそえものが盛れません。
 
 やはり、器は全て無地が良い。器は、あくまで料理を引き立たせるものであって、自らが主人公になるものは避けるべきです。そしてもう1つ、是非、季節によって器を変えて使って下さい。四季を器から感じる、これも日本料理の美しさと言えましょう。
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by ogawagama | 2008-12-10 14:47 | 14 食器