昔は窯場の職人のことを「窯ぐれ」と言った。全国の窯場を渡り歩き、今、尚、陶工、原料屋として、昔ながらの窯場の知識、技術を唯一引き継ぐ小川哲央の随筆をお楽しみ下さい。 (2012年3月改訂しました)


by ogawagama

カテゴリ:17 カオリン( 1 )

17 カオリン

 カオリンは中国の高嶺(かおりん)山で多く産出する為、この名がつけられていますが、このカオリンの層は、日本では、レンズ状に「ボコッ、ボコッ」とある程度。火成岩がそのままの位置で風化したもので、真白なのですぐ分かりますが、少量しか採れません。手掘りで気長に集めています。
 良く風化しているので多少の粘りはありますが、成形できる程の可塑性ではない為、素地との馴染みがよく、剥がれにくいこともあり、化粧土として使います。
 カオリンは磁土とも書かれますが、単味では可塑性は小さく1300℃でも焼き固まらないので、磁器土として使うのではなく、やはり、釉薬の原料として使います。なぜ素地に使えないかと言うと、風化がそれほど進んでいませんし、結晶構造もハロイサイトが主で、粘りがありません。粘土はカオリナイトが主です。しかし、最近使われているニュージーランドカオリンは、風化が進んでおり、メタハロサイトが主の為、単味でも成形できますが、残念ながら釉薬との相性が良くありません。
 
 昔の国産のカオリンは、真白で本当に美しく、使い易かったのですが、良質のものは採り尽くされました。今のものは見た目が少しグレー味がかった白ですが、焼くと真白になるので問題ありません。現在は、安定した海外のものが10種類以上安く簡単に手に入る為、皆はそちらを使いますが、あくまで私は、国産の手掘りカオリンを使います。
 何かいいんです。こちらの方が...焼き上がりが柔らかく、美濃の土にはやはり美濃の原料が合います。
c0180774_1447848.jpg

[PR]
by ogawagama | 2008-12-11 10:20 | 17 カオリン