昔は窯場の職人のことを「窯ぐれ」と言った。全国の窯場を渡り歩き、今、尚、陶工、原料屋として、昔ながらの窯場の知識、技術を唯一引き継ぐ小川哲央の随筆をお楽しみ下さい。 (2012年3月改訂しました)


by ogawagama

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30 自分磨き

 良い作品をつくるには、「いかに自分の仕事に自信がもてるか」だと思う。あとは、「こだわらないこと。自然体が良い」
 
 「形はいつ考えるのですか?」と、質問されても困る。ロクロに土を置くと、自然に形が出来てしまうのだから。これは、今までにやった形、やったことが体の中に入っている為、自然にそうなるのです。考えて作ったときなどは、その出来上がりはひどいものです。
 
 この無から有を生み出し続けることは、時に苦しいものです。
 
 富岡鉄斎は、画室の入口に、「万巻の書を読まざる者は入るべからず」と、貼紙をしていたそうです。私も、作陶以外は読書に時間を費やします。時に、先人の生き様に力を与えてもらい、時に、やきもののヒントを得たり。幾つになっても学ぶことはいくらでもあります。自分磨きこそが作家の生きる道です。
 
 作品には今の自分の姿が正直に表れてしまいます。だからこそ、今の自分に恥じないよう、余計な事は何も考えず、現時点での自分の全てを出しきる。毎日がこのくり返しで、自らの次元を少しずつ高めていくしかありません。一生懸命生きていれば、道は必ず開けるはず。開かれないのは、まだ努力が足りない証拠です。
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by ogawagama | 2008-12-20 13:47 | 30 自分磨き