昔は窯場の職人のことを「窯ぐれ」と言った。全国の窯場を渡り歩き、今、尚、陶工、原料屋として、昔ながらの窯場の知識、技術を唯一引き継ぐ小川哲央の随筆をお楽しみ下さい。 (2012年3月改訂しました)


by ogawagama

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61 ポットミル

 釉薬を自分で作る場合、必要となるのがポットミル。
 原料を細かく砕き、混ぜ合わせてくれる大切な道具です。しかし、この道具を上手く使いこなしている人が、果たして何人いるでしょうか?
 
3㎏容量のポットミルであれば、自分が考え出した調合の原料計り、3㎏を一度に入れ、いつも同じように1時間回して、フルイを通し、出来上がりとしているのではないでしょうか?
 原料には、硬さ、粒子の大きさ、粘り等、それぞれに特徴があり、個々の原料の良さを引き出そうとすれば、それぞれのベストを探し求めなければなりません。粒子が荒い方が良いものや、細かければ細かい程、発色が良くなるもの。粘りを出しすぎると、施釉時や焼成中、釉ハゲしてしまうもの。2時間回しても粘りは出ないが、3時間回すと急に粘りが出てくるもの等。研究し始めると際限がありません。
 
しかし、原料のそれぞれの個性を見つけ出すことは、我々にとって、とても大事な仕事のはずです。また、良い素材程デリケートで、扱い方の違いで大きく変わってしまいます。これらの研究には、手間はかなりかかりますが、追求すればする程、いろんなことが分かってきますし、必ず、その原料にとってのBestも見つけられるものです。
 この原料は30分、これらは1時間、これは3日は回さないと良くない等。こうして、釉薬によって、いや、原料によって、ポットミルを回す時間を変えていくと、必ず焼き上がりも変わっていきます。 是非、試してみて下さい。

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by ogawagama | 2010-04-22 15:46 | 61 ポットミル