昔は窯場の職人のことを「窯ぐれ」と言った。全国の窯場を渡り歩き、今、尚、陶工、原料屋として、昔ながらの窯場の知識、技術を唯一引き継ぐ小川哲央の随筆をお楽しみ下さい。 (2012年3月改訂しました)


by ogawagama

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62 施釉

 作品に釉薬をかける作業、「釉かけ」には、浸しかけ・流しかけ・塗りかけ・吹き付け等いろいろありますが、実際にはほとんどが浸しかけでしょうか。器全体に釉薬をかけるにはとても楽ですから。
 いずれにしろ、釉かけ前には、必ず作品のほこりを払う癖をつけて下さい。手間でしょうが、特に食器は、水を含ませたスポンジで拭くことをお勧めします。土瓶の手口・コーヒー碗の持ち手等は、どうしてもちぢれが生じやすいので特に念入りに拭いて下さい。

 浸しかけは、作品をどっぷり釉薬に浸け、1~2秒浸してそのまま引き上げれば完了ですが、どうしても均一にかかり過ぎてしまいます。
 味のあるものにしたいならば、流しかけがお勧め。釉をひしゃくに入れ、作品を手で回しながら注ぎかけるわけですが、慣れてしまえば意外に簡単です。茶碗の高台の釉かけは最大の見せ場でしょう。
 基本は「三角形の土みせ」。その為にはまず高台脇に直線を作り、釉の一方を閉じ込め、その反対側はくっつけないこと。その際サインにはかからないように気を付けて下さい。この基本を自分流にアレンジするとよいでしょうか。

 塗りかけは、刷毛や筆を使って釉を塗るわけですが、ポイントはCMCつまり化学糊の加減です。釉がよく伸びるようによく調整して、ムラが出来ないように素早くかけて下さい。

 吹きかけは今日ではコンプレッサーを使います。青磁等釉を均一に厚くかける場合はこれが便利なようです。
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by ogawagama | 2012-03-07 09:10 | 62 施釉