66 三角座標
2012年 03月 07日
し かし私はこのゼーゲル式をあくまで机上の理論であって、時々は参考にしますが、実際には三角座標を使って釉薬を作っています。
例えばゼーゲル式では長石は1種類と考えますが、実際には30種類以上ありますし、灰も、カオリンもたくさん種類があります。その上焼き方もそれぞれが違いますので。私は新しい原料に出会うといつもこの三角座標を使って、ベースとなる1250度還元で焼いてみます、これで一気に透明・失透・乳濁・マット・結晶の状態までが分かり、この結果をいろんな角度から眺めて、実際に志野で使うのか、織部か、黄瀬戸か、青磁かを決めて、更に詰めていきます。
釉薬作りにはいろんなやり方があります。釉薬本に載せられた先人たちの調合から追及してもよいでしょうし、上述のゼーゲル計算ソフトを使っても良いのですが、私は昔ながらの三角座標を使って原料の癖を知ってから使うようにしています。
「急がば回れ」でしょうか。